2015年8月20日木曜日

半陰陽

外界との接触が無い限り内側では「異常」に気づかぬ。


テレビを見ていた家の人が「男か女かわからない顔だ」と言った。
何故男か女かはっきり判るよう居なければならないのか更々解せなかった。
身体など魂の容れ物に過ぎないというのに。
わたしがいちばんに魅力を感じるのは半陰陽、つまりandrogynosの者たちである。
古来から男と女は月と太陽であった。対であった。
さてこの場合、男と女、どちらが陰でどちらが陽か。
ギリシャ神話では太陽神アポロンは男神である。対して月を司るは女神アルテミスである(彼等は兄妹でもある)。
日本神話では天照大御神は女神、月読尊は男神とされている(面白いことに彼等も姉弟である)。
北欧神話も太陽神はソールという女神だが、世界的に太陽神は男神である場合が多く女神であることは珍しい。
人間ならば其々の小宇宙の中に太陽も月も在るだろうとわたしはおもう。

陰翳礼讃。