nymph

僕は此処で
自分が朽ちゆくのを待っている
皮膚が剥がれ落ち
骨が溶けて
血が退いてゆく様を
只々みつめている

「わたしの痛みは、いつでもわたしの痛みだわ」

こわいのは
揺れる魂
それだけ

僕が詩を書くことはない
僕が死を描くことはない

呪縛

それは呪いのろいでもあり呪いまじないでもある

書くことや作り出すことで
まだここに居てもいいのだと思えるなら
いくらだってやる
何でもする

ずっと届かない

月の深淵

白い殺意
リリスのような


沈黙

ひややかな諦めの眼
ゆるやかな死や滅亡

許すことや選ぶことは難しい
爪痕が痛むのは生きているからだよ

はやく、はやく眠ろう
夢に還ろう
なまぬるい闇に

黙っていて
裏切らないで