回廊

君の黒い瞳と黒い髪を信じている
    回りながら落ちゆく鳥の死骸
石英の削られた切先にくちづけを
瀝青材の油の煌めきは綺麗ですか
    濁りながら沈みゆく人の死骸
君の白い肌と白い唇をみつめてる

In The Dark / White Out


大人になるってのはなんでこんなにつらいんだ
少女の胸が膨らむときに痛むのとおんなじさ
酒くさいエレベーター
眼はどんどん見えなくなっているのに
過剰な感度やこみ上げる胃液
それでも途切れ途切れの音は心地好い

家に帰ったらすべてを燃やし尽くしたい
声にならない声で君のうたを唄う

nymph


僕は此処で
自分が朽ちゆくのを待っている
皮膚が剥がれ落ち
骨が溶けて
血が退いてゆく様を
只々みつめている

「わたしの痛みは、いつでもわたしの痛みだわ」

こわいのは
揺れる魂
それだけ

僕が詩を書くことはない
僕が死を描くことはない

呪縛

それは呪い(のろい)でもあり呪い(まじない)でもある

書くことや作り出すことで
まだここに居てもいいのだと思えるなら
いくらだってやる
何でもする

ずっと届かない

月の深淵

白い殺意
リリスのような

わたしは貴方を真似てばかりね
そのうち飽きるわ
でも好きなの
貴方を好きなわたしのことが

愛も、I も
ここにはないよ

沈黙

ひややかな諦めの眼
ゆるやかな死や滅亡

許すことや選ぶことは難しい
爪痕が痛むのは生きているからだよ

はやく、はやく眠ろう
夢に還ろう
なまぬるい闇に

黙っていて
裏切らないで

わたしをそうさせる

カフカの肖像のある珈琲店

たくさんの種類の繊細な感性がたたみかける

見開いた眼を離せない

シャネルの口紅の味が好き

薔薇の花を引きちぎる