2021年9月22日水曜日

砂原

漣に清けき巫女の靡く龍頭剥がれ落ち綺羅ささめゆき修羅

火炎 kaen 花園

幾千の涙が零れ落ちようとも

幾億の星が燃え尽きようとも

幾度世界が崩れ落ちようとも

その御名の指し示す導きと共に
何度でも息を吹き返せ朽ちぬ花

2021年9月18日土曜日

百合籠

長い眠りの中で
プレアデス の名を言っていた
それが夢なのか 現なのか
それは然程重要ではないんだ
どちらでも大丈夫
実るもの
実の中に
種はある


声に出して言う星の名前


髪を結う鏡の中

2021年9月4日土曜日

最初のものが
最後のものだ



始まり
終わり

終わること
始まること



「あの鐘の音は、始まりを告げる鐘?」
「それとも、終わりを告げるために鳴っているの?」

「「どちらも さ」」


2021年9月2日木曜日

Pilgrimage

最後の 選定
だった
この先はもう 選ばない



「選ぶことを諦めたら もう引き返せない」

「あの鐘の音に 耳を澄まして」

incarnation

記憶

経験

沢山の感情を
勝利を、敗北を、栄光を、挫折を、屈辱を、悲嘆を、哀歓を…
散々味わった上で
ーーーそう、花は何度も散った その度、強くなりたい と何度も願った
輪廻転生を繰り返し辿り着いたその果てで
これまでの生を全て束ね
本当の最後の一つだけを
選ぶ ことが
どんなに強いことか
勇気がいることか
どれほど厳しく
同時に
どれほど優しいことか

わたしは知っている

天星図の中の図面の星々だけじゃない
わたしの身体に宿る沢山の星たちが
生まれては消える銀河のうねりが
蠢いている
わたしはただそのままに
ありのままに 動くだけ